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特集 “ゲンビ”を忘れないで… アート発信 長期休館中の広島市現代美術館

2022.4.12 16:27
「ゲンビ」の愛称で知られる広島市現代美術館は、改修工事のため長期間、休館しています。再び開館するのは1年後です。ゲンビを忘れないで…と、現代アートを発信し続けています。

比治山公園にある広島市現代美術館です。外観はまだテントで覆われ、来年春のリニューアルオープンに向けて工事が進められています。この日、館内の1室に若手の作家が集まっていました。

作家たち
「ちょっと紐を通してみよう。」「完成です。お疲れさまでした。」

作品は、白い布で作ったこいのぼりです。こいのぼり制作は、美術館の職員が声をかけて、ギャラリーのオーナーと3人の若手作家が協力しました。

白い布で作った“ゲンビ鯉のぼり” カモメのばぁばぁ 松尾亜希さん
「現代美術館とのコラボだったので、現代美術ってなんだろうと考えたときに、その時々の社会を映し出すという面があるんじゃないかなと。今のウクライナ情勢・新型コロナとか、今の時代を反映させるよりは、白い布で作って、見る人がそのときの気持ちで色付けしてみてもらえたら、その方がいいんじゃないかなって。」

服飾作家 中丸寿絵さん
「こいのぼりだから軽い生地がいいよねと言ったら、集まった中にレースもあったんです。」

広島市現代美術館 渉外担当 岩本史緒主査
「休館中に現代美術館の昔の展覧会のポスターをいろいろなお店に貼っていただくという企画をやっていて。参加いただいている店とかギャラリーに何かプラスアルフアでご一緒に何かできませんかというお声かけをして、応えていただいた。」

休館中だからこそ競演できたアート作品です。

岩本史緒主査
「5月3日にいつもこの美術館でこいのぼりをあげているんですけど、そのことを覚えていてくださっていて。」

特別に許可をもらってあげた「ゲンビ鯉のぼり」。時折り、風になびく姿を写真に収めていました。制作に関わった服飾作家の個展にあわせて、来月、広島市内のギャラリーに展示されることになっています。

2年3か月にわたる長期休館中にゲンビを忘れないでほしい―。美術館は、所蔵する作品を市内の学校に貸し出したり、学芸員が学校に出向いてワークショップを開いたりして、改修後の来館につなげようと、取り組んでいます。

声かけによって誕生したパンもあります。美術館の近くにある人気のパン屋「ブズワン」には、ゲンビにちなんだパンが登場しました。切れ目のある形が特徴です。

ブズワン 岡本泰シェフ
「プランタンといって、春をイメージしたパンなんですけど、この形は現代美術館の正面の屋根をモチーフにして焼いてます。」

建築家・黒川紀章さんが設計した建物の屋根は、現代美術館のシンボルです。

広島市現代美術館 岩本史緒主査
「この切れ込みの部分が爆心地の方を向いているというのが、黒川紀章さんのポイントなんですけど、シンボリックな形をテーマにしていただいて、うれしいなと思っています。」

ブズワン 岡本泰シェフ
「現代美術館が今、改修工事に入ってるので、忘れないように。いちおう4部作で、(春の次は)夏・秋・冬と展開していこうと思っているので。」

ピンク色で好評の「春のゲンビパン」に続いて、夏はバジルペーストを混ぜ込んだものを考えているそうです。

比治山公園を訪れる人に休館中をアピールするため、仮設フェンスには工事中の様子を切り取った記録写真や完成予想図も展示されています。

また、広島市内のビルの1室を借りて、休館中の活動拠点を確保しました。畳のあるスペースでは大きなプロジェクターが置かれ、「ゲンビ」が所蔵する映像コレクションを上映しています。

岩本史緒主査
「休館中とはいっても美術館としてコレクション・所蔵作品をみなさんに見ていただく文化を届ける役割があると思っています。(これからは)使いやすい美術館、訪れやすい美術館というふうに改修を経て新しくなることで、より多くの方に足を運んでもらえる場所になるといいなと思っています。」

広島市現代美術館は、来年3月にリニューアルオープンする予定です。
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