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イマシリ!『100人の入院患者がお引っ越し 大病院が目指す医療機関の役割』

2022.4.12 16:27
大病院に朝早くから集まった医師や看護師らは総勢400人。

広島市立安佐市民病院 檜原淳TQMセンター長
「移転というのは1つの町が引っ越すようなものですから。」

ここは、広島市立安佐市民病院。移転を前に入院患者の移送リハーサルをしていました。

檜原淳TQMセンター長
「練習もしっかりして、当日は安全にできるようにしたいと思います。」

きょうの「イマシリ!」のテーマは、『100人の入院患者がお引っ越し 大病院が目指す医療機関の役割』。

  ◇  ◇  ◇

新しい病院は、広島市立北部医療センター安佐市民病院といいます。これまで安佐北区可部南にありましたが、およそ2キロ離れた亀山南に300億円かけて建設されました。来月1日に開院します。

カバーエリアは、広島市北部と県北西部、島根県邑南町です。これは今までと一緒。変わるのは、▽新たにヘリによる救急搬送がスタート、▽ガン治療など高度医療の体制も強化することです。地域の拠点病院としての役割がますます大きくなりそうです。

新たな大病院が目指すポイントは大きく分けて3つありました。

開院を前に開かれた記念式典です。

広島市 松井一実市長
「島根県の一部を含む広域にわたる医療圏の中核病院として、中山間地域において、極めて高度な医療の提携ができる体制が整備されることになりました。」

(1)高度救命救急医療の拠点

先週土曜日には、屋上ヘリポートを使って患者を搬送する訓練がありました。

診療統括部 加藤雅也部長補佐
「今度から中山間地も本当に近くになりますので、ヘリでたくさん搬送していただいて、地元の人の命を救えたらいいと思います。」

患者を受け入れるのが、県北部で初めて設置される救命救急センターです。特徴は、縦割り組織ではなく、全員で救急患者に対応することです。

集中治療部 田原直樹部長
「家族、一緒に入る家族の動線というのが一番のポイントです。」

患者の家族とのコミュニケーションを重視するため、専任の医療ケースワーカーも配置しました。

医療機器では、ガンの手術をする医療支援ロボット「ダヴィンチ」を1台増やし、2台にしました。2台体制の病院は、県内で2例目です。

式典には、カバーエリアの町長らも出席しました。

島根・邑南町 石橋良治町長
「ヘリを使えば、もう10分~15分の距離ですので、非常にありがたいです。特に高度医療について、やはり町民の方がたの命を救えるってことで、心強く思っていらっしゃるんじゃないかな。」

式典が行われた同じ時間帯、現在の病院で建物の壁の撤去工事が行われていました。重さ5トン余りあるMRIを新病院に運び出すためです。MRIは、強い磁気で脳やせき椎などの病気を画像診断する装置です。

業者による手作業で検査室から出されたMRIは、チルローラーという重量物運搬用のコロに載せられ、ゆっくりと移動します。壁の撤去からまる2日がかりの作業。最後はクレーン車によってトレーラーに載せられ、新病院へと運ばれました。

(2)現病院は回復期病院に

高齢患者への対応もポイントの1つです。現在の病院の北館を残し、新病院で手術を受けた患者のリハビリなどにあたります。開院式典で土手病院長は、人気ドラマの女性外科医を引き合いにその必要性を訴えました。

安佐市民病院 土手慶五病院長
「これだけ超高齢社会になってくると、大門未知子さんがいくら上手に手術をしてもですね、そのまますぐに家に帰るわけには行きません。」

病院1階の真ん中には患者の家族のための相談室を7部屋用意。入院が決まった日から退院後の生活支援にあたります。入院病棟では、患者の転倒防止用にベッドから起き上がると看護師に知らせる離床センサー付きのベッドを導入しました。導入したベッドは40床。全体の1割にあたる数です。

リハビリテーション科 小林浩介理学療法士
「入院患者さんのだいたい3%の方がこけていらっしゃるんです。患者さんに安心して入院していただくためには予防していくっていう観点が大事だと思っています。」

(3)待たせない外来

先月19日にあった「全体リハーサル」です。

永田信二副院長
「きょうからリハーサルが始まりますけど、内容に関してはわれわれ職員が、患者さん目線に立って…。」

もう1つの大事な取り組みが「待たせない外来」です。患者のスマホに病院のアプリを登録してもらうことで待合室にいなくても診察の順番が近づいたことを知らせます。

リハーサルにて
患者役
― 登録できたんですか?
「登録はできました。」

医師
「じゃあ今から患者を呼びます。」

医師が、パソコン画面をクリックすると、患者役のパソコンに「まもなく診察の呼び出しをします」という連絡が届きました。

永田信二副院長
「患者さんはもう車の中でもどこで待ってもらってもかまいませんので、呼び出しがあったら、こちらの方に合図がありますので。」

ちなみに1階のこのホールなどは災害時にけが人ら4000人を受け入れるスペースとして活用することにしています。

土手慶五病院長
「時代のニーズに合わせて選択をしていったら、こういう形の病院ができたということだと思います。これからは本当に地域の人の健康にお返しできるような働きというのが求められるというふうに思います。」

入院患者の移送の本番は、来月1日。この日、およそ100人の入院患者が引っ越しをして、大病院の医療活動はスタートします。
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